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2012年12月25日火曜日

2012年 お家クリスマス

娘の英里は小さい頃から「クリスマス娘」で、一年の内クリスマスを一番楽しみにしていて、ツリーを飾ったりクリスマス・クッキーを焼いたり、玄関の扉に手作りのクリスマス・リースを作ったり、と何日もかけて家中をクリスマス気分に飾り立てていました。

さて、2012年の彼女のクリスマスの飾りをお目に掛けます。

まず暖炉のそばにクリスマス・ツリーを飾りました。
今年の飾りはニューヨークの五番街、Bloomingdaleで集めた2012年版のオーナメントが中心です。
それに2011年にサンディエゴのコロナド島のホテルで見つけたオーナメント等。
ツリーの下のスカートも一新。赤いベルベットに金の刺繍です。
暖炉にはサンタさんに入れて頂くクリスマス・ストッキングも吊りました。
クリスマス・クッキーを焼いて白いオブジェの枝に吊るし、赤い北欧のキャンドルを飾って。
ポインセチアの刺繍のある敷物は友人からの外国土産に頂いた物。

このクッキーのサンタのお家も一枚一枚クッキーでパーツを焼いてアイシングで接着して更にアイシングで装飾して。
毎年これを作るのも英里の楽しみ。

これはニューヨーク五番街のセレブに人気のデパートBergdorph Goodmanで数年前見つけた
「The First Christmas」というサンタクロースと動物のご婦人達がショールや羽付帽子でオシャレをして
クリスマスディナーを囲んでいる置物です。
テーブルの上にはシャンパンや御馳走と共に沢山のプレゼントが並んでいて
テーブルクロスも房付きのベルベットです。

リヤドロのクリスマスツリーを飾り付ける少年と少女の置物も、リヤドロ好きの英里が見つけた置物。
それを自分流にアレンジして玄関に飾りました。

洗面所はこんな具合。
やはり北欧のキャンドルを飾り、樅の木の枝を生けて。

クリスマスランチのテーブルセッティング。

お客様をお迎えする準備は出来ました。

今年の冬は西高東低の寒い冬となりましたが、晴天の日が続き陽光が窓一杯に入ります。

お友達が集まりました。
「お久しぶり!」6月に地中海クルーズに御一緒した友人達と半年ぶりの再会です♪

右端が我が家のクリスマスを演出してくれた娘の英里です。
薬膳師の資格を持つ、料理上手の自慢の娘!

昼とは言え、寒い日でした。暖炉の火もよく燃えさかり・・・。

英里の手作りのフルコース。
献立は海老のビスク、クリスマス・カラーの蕪のサラダ、鴨のワインソース煮 オレンジを添えて、苺のトリュフ、等々。

クリスマスの時に飲む沢山のフルーツとハーブを赤ワインに入れて湯煎にかけた温かいワインや、
クリスマスの時にだけ食べるシュトーレン等も出て、ヨーロッパ流クリスマスディナーを楽しみました。

翌日はこの家を設計して下さった建築家の中川夫妻をお招きして、
パティスリーミツワのクリスマスケーキと娘の手作りのパテやサンドイッチでティーパーティー。

暖炉に火を焚いて部屋をやわらかく暖めます。
やっぱりクリスマス・ツリーは暖炉のそばが似合いますよね。

食事前に食前酒とオードブルをお出しする為のセッティング。
ヨーロッパのクリスマスの食前酒の定番、クリスマスワイン。
赤ワインにフルーツとスパイスを沢山入れて湯煎にかけて人肌に温めたもの。
フルーツは金柑等の柑橘類と林檎。
スパイスはシナモン、クローブ、ナツメグ、八角、オールスパイス、バニラビーン等々。

カナッペもブルーチーズに洋梨のコンポート。

ランチのテーブルのセッティング。
金の刺繍の赤い絹のテーブルランナーは先月ニューヨークのバーグドフ・グッドマンで購入したもの。
ナプキンをグリーンにしてクリスマスカラーで。

お料理のスタートは海老のビスクから。

蕪のカルパッチョにクリスマスカラーのお野菜で作ったソースを添えて。

エスニックな挽肉で作った春巻き風前菜。ヨーグルトのソースを添えて。

ルクルーゼに入れて作った手作りのポークパテ。

中心にドライいちじくが入っています。

クリスマスカラーのコブサラダ。

メインは鴨のミカンソース、ソースが美味しい~!と評判でした。
デザートは豆乳で作った苺のトライフル。
これもさっぱりしていて美味しい~!と好評でした。

紅茶葉もシーズン限定のクリスマスティー。
甘いスパイスシナモンの香りが食欲をそそります。

クリスマスにはシュトーレンがデザートの定番です。
毎年英里は1年漬けたドライフルーツで1ヶ月かけて本場のシュトーレンを作ります。
今年も良く出来ました。

2012年11月29日木曜日

2012年 紅葉の茶会 @京都 蘇鉄庵

今年も京都の水守清隆様より蘇鉄庵での紅葉の茶会の御手紙を頂きました。

御手紙 クリックで大きくなります。


蘇鉄庵さんは祇園八坂神社の裏手の坂を登り切った場所にあり、入口に大きな蘇鉄が植わっている風雅な茶室です。

食事を供される広間では雪見障子を上げると一幅の絵の様な紅葉の美しさを眺めることが出来ます。
毎年、桜の季節と紅葉の季節にお招きを頂きますが、私の茶道人生の中でこれ程完璧な茶事を催される御亭主の茶会は水守様の茶会以外経験がありません。家元の東京道場の新年初釜の茶会も、秋の京都の光悦寺の茶会も、これ程濃密ではありませんでした。周囲に家がないので静まりかえる茶室で、炭手前から始まる粛々とした雰囲気はやがて茶懐石、そして濃茶、薄茶、と3時からスタートして7時半頃まで楽しく、美味しく、暖かく、そして素晴らしい茶道具に包まれて終始凛として続きます。

11月29日 東京駅発12時の新幹線で京都へ向かいます。
その日は素晴らしい秋晴れで、富士山がスッキリクッキリ美しく眺められました。

今年の冬は例年より冷えて富士山も真っ白い雪化粧です。

富士山は横浜から現れて色々な角度で姿を変えて見せてくれます。

やはり裾野まで美しく眺められるのは富士川の辺りまでですね。

そして2時14分に京都に着き、待っていて下さった裏地桂子さんやむっちゃんマダムと合流。タクシーで八坂神社の上を目指して行きます。

桂子さんと蘇鉄庵の外の待合いで記念写真

今年は例年より紅葉の持ちが良く、色も美しいでした。

今日のお相客。いずれがあやめ、杜若?皆様大和撫子でお美しい!!
小間で炭手前を拝見した後、すぐ上の広間で御食事。
どこを眺めても今はもみじ、もみじ、もみじ…。
食事の前の記念撮影をさせて頂きました!

いよいよ京都で名高い辻留の茶懐石料理がスタートしました。

一口の汁と一口の御飯と、そしてお酒が供されると頂く向付け(この日は王道の鯛でした)の後に
煮物椀が出されました。
上品な、中心に紅を差したおちょぼの様な葛で包んだ白子だったと思います。
出汁の旨味と葛の濃度が抜群で本当に美味しく頂きました。


お椀は絵替わりの鳥類の模様で、正客の私には豪華な孔雀でした。

色々な鳥類が素晴らしい写実性と優れた意匠性、そして金を盛った繊細な漆の技法の見事さに一同感心しきり。

焼き物は勿論「王道」の真魚鰹の西京焼。

煮物は海老と湯葉にたっぷりの柚子を添えて。
海老の旨煮も出来たての濃厚な汲み上げ湯葉も実に見事でした!

酢の物。あおやぎと昆布〆の平目に春菊や菊花を切りゴマ酢で和えて。

和え物はさっぱりときのことちしゃ軸とのみぞれ和え。
スッキリしたお味でした。

今日の御亭主は清隆氏ではなく、御長男の方でした。
お若いのに良く勉強されて、説明も丁寧で分かり易いので私達には好評でした。

今日の八寸はからすみと銀杏。
どちらも濃厚で冷酒が美味しく頂けました。

最後に湯桶でお椀をすすぎ、香の物でサラサラ御飯を頂きます。

皆さん「満足!」の笑顔です。

これから茶室に移り、濃茶と薄茶を頂きます。
まず主菓子を頂いて。
特注の出来たての和菓子で、山芋で作ったカルカン饅頭の様な外皮がしっとりとして美味でした。

3時からスタートした茶事も懐石が終わる頃はとっぷり日も暮れて静かな闇の中です。

茶室でのお手前はカメラ撮影が禁じられていますが、ローソクの灯りと鉄釜から滾る蒸気のシュッシュッという音のみの昔通りの茶席の静かな佇まいに、本当に心が解放される思いで一服のお茶を楽しみました。