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蘇鉄庵さんは祇園八坂神社の裏手の坂を登り切った場所にあり、入口に大きな蘇鉄が植わっている風雅な茶室です。 |
食事を供される広間では雪見障子を上げると一幅の絵の様な紅葉の美しさを眺めることが出来ます。 |
11月29日 東京駅発12時の新幹線で京都へ向かいます。 その日は素晴らしい秋晴れで、富士山がスッキリクッキリ美しく眺められました。 |
今年の冬は例年より冷えて富士山も真っ白い雪化粧です。 |
富士山は横浜から現れて色々な角度で姿を変えて見せてくれます。 |
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桂子さんと蘇鉄庵の外の待合いで記念写真 |
今年は例年より紅葉の持ちが良く、色も美しいでした。 |
今日のお相客。いずれがあやめ、杜若?皆様大和撫子でお美しい!! |
小間で炭手前を拝見した後、すぐ上の広間で御食事。 どこを眺めても今はもみじ、もみじ、もみじ…。 |
食事の前の記念撮影をさせて頂きました! |
いよいよ京都で名高い辻留の茶懐石料理がスタートしました。 |
一口の汁と一口の御飯と、そしてお酒が供されると頂く向付け(この日は王道の鯛でした)の後に
煮物椀が出されました。
上品な、中心に紅を差したおちょぼの様な葛で包んだ白子だったと思います。
出汁の旨味と葛の濃度が抜群で本当に美味しく頂きました。
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お椀は絵替わりの鳥類の模様で、正客の私には豪華な孔雀でした。 |
色々な鳥類が素晴らしい写実性と優れた意匠性、そして金を盛った繊細な漆の技法の見事さに一同感心しきり。 |
焼き物は勿論「王道」の真魚鰹の西京焼。 |
煮物は海老と湯葉にたっぷりの柚子を添えて。 海老の旨煮も出来たての濃厚な汲み上げ湯葉も実に見事でした! |
酢の物。あおやぎと昆布〆の平目に春菊や菊花を切りゴマ酢で和えて。 |
和え物はさっぱりときのことちしゃ軸とのみぞれ和え。 スッキリしたお味でした。 |
今日の御亭主は清隆氏ではなく、御長男の方でした。 お若いのに良く勉強されて、説明も丁寧で分かり易いので私達には好評でした。 |
今日の八寸はからすみと銀杏。 どちらも濃厚で冷酒が美味しく頂けました。 |
最後に湯桶でお椀をすすぎ、香の物でサラサラ御飯を頂きます。 |
皆さん「満足!」の笑顔です。 |
これから茶室に移り、濃茶と薄茶を頂きます。 まず主菓子を頂いて。 特注の出来たての和菓子で、山芋で作ったカルカン饅頭の様な外皮がしっとりとして美味でした。 |
3時からスタートした茶事も懐石が終わる頃はとっぷり日も暮れて静かな闇の中です。 |
茶室でのお手前はカメラ撮影が禁じられていますが、ローソクの灯りと鉄釜から滾る蒸気のシュッシュッという音のみの昔通りの茶席の静かな佇まいに、本当に心が解放される思いで一服のお茶を楽しみました。