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2013年3月7日木曜日

3月はN.Y.に出張

ホテル・オークラとホテル・ニューオータニのアーケードに開いている子供服のブティックの仕入の為に、N.Y.に商品発注の旅へ出掛けました。6ヶ月前の受注生産システムなので、この度は秋・冬物の仕入です。

3月7日に出発しました。
東京は桜の開花が例年より10日以上も早まる4月下旬のポカポカ陽気でしたから、
N.Y.に降り立った日の雪には驚かされました。
世界は広い! 地球の気候は近年世界的に異常である!
これがJFKに降り立った時の私の印象。

この頃はANAを主軸の航空会社に変えたので、N.Y.行きはJALでしたが、久し振りのJALの機体でした。驚いたことに、食事がすっかり変わっていて(良い方向に)、野菜中心で、しかもあんなに味が濃かったのがすごく上品な薄味になっていました。私は塩分過多過ぎるのでアンケートにもっと塩気を抜くように要望した時は、その返事が「高度の高いところを飛行する時は塩分に対して鈍感になるのでわざわざ濃くしてある」と回答をよこしました。では今回はどういう理由でしょうね~? やっぱり薄味の方が美味しいし、ちゃんと味は分かるから、高度が高いと鈍感というのも正しくなかったのではないでしょうか? 機内食に協力するシェフが女性が含まれるようになりました。

洋食をチョイスしました。
最初の前菜は本当にみずみずしい軽く茹でた野菜とスモークチキンの一皿でした。

機内食とは思えない新鮮さと、丁度良い火入れの加減でした。
野菜の種類も多く、味付けも軽いのです。女性の視点ですよね。

メインはブイヤベースですが、これもお野菜がたっぷりで、普通ブイヤベースはサフランのスープですが
これは少し違う、しかし魚介の味が濃縮して入っている、大変美味しいソースでした。

鮑と海老と金目鯛、帆立が魚介でしたから、低カロリー!
そして後はたっぷりの野菜です。
今までの機内食と全く発想の違う本物の健康指向の料理に変わっていたので、本当にビックリしました。

N.Y.までは13時間の飛行ですから、途中でも食事が出されます。
途中の食事はメニューから好きな品をチョイス出来ますが、御覧の通り、これも豊富なお野菜、
しかも機内食の定番の野菜と言えばレタス、トマト、きゅうり、人参、じゃがいも、いんげんですが、
ズッキーニに紅芯大根、蕪やそら豆等、見かけない高級野菜のオンパレードです。
左のケースの中は人参のムース、右はアボカドです。
タンパク質は帆立貝、とここも低カロリーを強く打ち出しています。

これはJFKに到着2時間前の朝食です。

これも今までの朝食の定番、塩鮭とひじきの煮物は姿を消し、蕪に射込んであるのは海老、
そしてなすの揚げ出しや鶏のつくねの他は浅漬けのキャベツや絹さやです。

訪れた、もう20年以上も仕入関係の会社のショールームで発注作業の合間に出されるランチもサラダが主体。
「ヘルシー」は今や世界の合い言葉。

アボカド、ひよこ豆、ビーツ等が入ったサラダを私はチョイスしました。
ドレッシングがアメリカは甘いのです。
サラダがヘルシーとは言え、食べ切れませんね、やっぱり。

話が食べ物の事ばかりになりますが、それは私が今までレストランを経営していて、本当にヘルシーな食材、ヘルシーな料理法、ヘルシーな味付けを心掛けてきたから、なんちゃってヘルシーと真のヘルシーの差に対して厳しい目を向けてしまうからです。加えて、娘も昨年から薬膳料理教室を主宰しているから、真の健康に良い食事とは…にも敏感になってしまいます。

N.Y.でも一番人気の魚介のレストラン Le Bernadinにも行きました。ここは食材の多くを日本から輸入している程、世界的人気を誇る日本発の料理をお手本にしているお店で、味付けは全然日本ではないのですが、日本食が世界で一番ヘルシーと思われている現在、最も文化人である為には Le Bernadinで食事をする事が必須なんです。夜は3回転しますが、それでも予約を取るのは至難の業です。

私が必ず訪れるのは、日本の食材、日本の調味料や香辛料を使いながら、全く日本食でないフランス料理のエスプリを効かせて、尚かつ大変軽く料理を仕上げている料理人としての舌と技のすごさに魅了されているからです。

そのLe Bernadinのアミューズです。
左上のレモンの切れ端から大きさを想像して下さい。
なんでも大きくてボリュームのアメリカの常識からは考えられないほど、小さくて少量で、
しかもフランス料理の技術がギュッと凝縮されています。
そしてバターやクリームは極力抑えて食材の持つ味と香りを大切にしています。

これは春オニオンのスープですが、オニオンの端切れの薄ーいひとひらを添えて、壊れそうなデリケートなお味でした。

寒いときの花形はオイスターですよね。新鮮で小粒な美味しい牡蠣でした。

店内には胡蝶蘭を主体にした美しい花のアレンジメントが有効に飾られていました。

波を一面に描いた壁画と共に、現代のN.Y.のインテリアを代表する雰囲気です。

前菜(牡蠣)、2皿目(手長海老をチョイス)、そしてメイン、と3皿構成になっていて、
プリフィックスで好きにチョイス出来ます。
私はメインにロブスターを選びました。
アメリカのロブスター料理と言えば殻付きのままグリルしてバターソースで頂くのがスタンダードですが、
ここは軽く火入れしてソースで頂き、ソースに個性があって美味でした。

付け合わせはニョッキです。

そしてデザート。栗のムースに紅茶のアイスクリーム。


N.Y.のグランド・セントラル・ステーションが珍しい色にライトアップされていました。
もう一つN.Y.に行ったら必ず訪れるレストランがあります。Gotham Bar & Grill です。

ここでもオイスターがシーズンなので頂きました。

これが店内の全景です。
席数が多いレストランにも関わらず、いつもいつも満席です。


そして暖かいお野菜のサラダ。
この店も昔のアメリカ料理と比べると野菜が多く、そして料理の仕方が大変ヘルシーです。


メインに頼んだスズキのシュビーチェもこの量ですから。
ヘルシーな店は味付けにだいたい酸味を効かせていて私は好みです。
仕事に行ったのですから、仕事場の様子も少し紹介します。


JAVITT'S CENTERという巨大な展示場(晴海やお台場の東京ビッグサイトのような展示場ですが、もっと巨大です)での
ENK INTERNATIONAL KIDS SHOWの会場です。


入館パスをもらっていざ出陣。


イギリスのベンダーの出店ブースです。
イギリス製は胸幅もたっぷりしていて、フランスより日本人の体型にあっています。
ここでも注文しました。

N.Y.も滞在中に少し春めいた陽気に戻ってくれました。

春風に誘われてマディソンアベニューをUpTownまで歩いて市中の子供服ブティック等見学していたら、
日本で行列を作る人気のLADUREEの店がありました。
誰も並んでいないのでショッピングしました。
パリのLADUREEでもランチを食べましたっけ。
やっぱりここのマカロンは出来たてなら大変美味しいと思いました。