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2012年6月20日水曜日

また会の旅 「熊野古道」 その2

那智大社周辺を訪ねた15日は霧雨でしたが、16日は強力な「晴れ女」加藤(ワン)さまのお陰で上天気! 旅のスケジュールと5ルートある複雑な「熊野古道」を解り易く理解出来る九十九王子のマップを掲載します。

スケジュール。クリックすると大きくなります。 JTBが今年創業100年を記念して特別に組んだ「お得」が満載のプランです。一泊二食付き、オーシャンビューの優良ホテルと全行程グリーン車と2日間9:00~17:00タクシー付きと3時間のガイド(語り部)付きで約42,000円/1名のお得ぶりでした!     


九十九王子と5つの参詣ルート。 熊野古道のどこを歩くかの説明は全て○○王子からスタートして○○王子に至る、と言う様に現地のガイドさんは説明します。タクシーの運転手さんにも「現在○○王子付近に居ます」とそれが道程の印の役目を果たしています。

今回のお宿は那智勝浦の北浜海岸に建つ「かつうら御苑」。これはそのロビーです。

部屋はアップグレードした「滝見亭」。その通り、部屋から晴天の日には那智の滝が見えます。左端のガラス戸の縦のサッシの枠の右に一筋の那智の滝が見えていますでしょう。

そしてオーシャンビューの部屋から熊野灘が一望出来ます。

食事もアップグレードして部屋食の豪華版!

中央が一尾付けの伊勢海老を中心としたお造りの盛り合わせ。

和歌山牛も蒸籠蒸しで頂きます。

お風呂は勿論露天風呂です。

そしてこれは翌日の朝食。クジラやエイ等、日頃は口にしたことのない珍しい魚の干物を炙って頂きます。

御飯は十穀米。これはなかなか美味でした。

タクシーが待つ、忙しい出発間際も、心は家に残してきた家族の事!(主婦はいつでも「家」が頭から離れませんね~)お土産をあれこれ考えて購入。

和歌山ならではの「クジラ」と言われても・・・。やはり無難に餡の草餅でしょうか。

もう一度晴天の16日に那智の滝を見に行きました。プロが撮ったパノラマ写真はさすが那智山の山に宿る霊場の雰囲気を漂わせています。

吉野熊野国立公園那智山と石碑の建つ三重の塔の周辺は美しい公園として整備されていました。

ここでも記念撮影。

前日の雨で水量が増して力強く落ちていきます。滝口に御神体の証である注連縄がかけてあるのが見えますか? (クリックすると画面が大きくなります。)

滝壺はこんな感じ。昨年9月の3日間居座った台風により、川上から大きな岩が沢山流れて来て、滝壺を埋めてしまいました。

今日はいよいよ熊野本宮大社と中辺路を辿ります。ここは熊野川の河原にあった旧本宮跡。水害で流された為、現在はもっと高台に遷宮されました。

こちらが現在の熊野本宮大社。ここへ中辺路を巡って参詣する為に、歩いて1時間位の距離を定めて「発心門王子」まで戻ります。

こちらが「発心門王子」。ここから「水呑(みずのみ)王子」を経て「伏拝(ふしおがみ)王子」まで1時間の行程。

その縁起が書かれています。

世界遺産に指定されたので、こんな立派な石碑もありました。

王子は熊野権現を祀る分社で、この「発心門王子」は九十九の中でも「五躰王子社」として特に格式が高いと言われています。ここは里神楽や和歌会等の法楽を行って旅の安全を祈願する場所でした。

山歩きのお好きな健脚の皇太子様も来られたのですね。きっと私達の様な「なんちゃって参詣人」ではなく、もっと長い距離を歩かれた事でしょう。

この中辺路には何百メートルかおきに番号を打ったポストがありました。

水呑王子を経て、公設トイレのある休憩所の脇に、NHKの「ほんまもん」のロケに使われた茶畑を営む劇中の「山中家」がありました。

その家の御主人が突然現れて私達観光客に親しみを込めて話しかけて来ました。そして2日間の私達の頼れるタクシー運転手さんと記念写真を撮ってくれました。

この方が訪れる観光客に120%のサービス精神を発揮される御主人(松本さん)。

中辺路から寄り道をして御主人の茶畑を見せて頂く事になりました。昨日と打って変わった好天気に空気も清々しく、気持ちの良い場所でした。

遙か後方に「熊野富士」もクッキリ見えました。のどかで平和な一時です。平安人も険しい修験道の旅とは言え、天気に恵まれた時はこの様に気持ちの良い瞬間も味わった事でしょう!

もう一度、「熊野富士」とピーカンの雲ひとつ無い晴天、そしてホコリの無い澄んだ空気の中で育てられると、こんな緑になる茶畑を見て下さい。

親切な御主人に別れを告げて中辺路に戻り、熊野本宮大社を目指します。中辺路は昨日の鎌倉時代に石畳に改修された大辺路と違い、昔のままの土の道です。

程なく「三軒茶屋」が現れました。昔は三軒の茶屋があったのでしょう。

地元のおばさんが近所で採れる山菜や紀州名物梅干しやお茶を売っていました。

笑顔の素敵なおばさんは「松本さん(ほんまもんのロケ地の御主人)に捕まったら話好きだから予定時間をオーバーして観光バスのガイドさん達が皆困っとる」と言うのです。確かに!! 私達も一時間の予定をオーバーして本宮大社に付いたのは二時間半後でした・・・。

親切な茶屋のおばさんから、お茶や山菜を少し購入してこの先の道の様子を聞き、寄り道にはならないから脇の回り道に入って展望台に行ってきなさい、とアドバイスを受けました。

なるほど!ここが寄り道をして登った見晴らし展望台。熊野川流域を見渡せる、素晴らしい場所でした。

旧本宮大社の跡地(大斉原(おおゆのはら))と、その鳥居が見渡せました。

ここは祓殿(はらいど)王子跡だったのです。

折しも桐の花が満開でした。

運転手さんを待たせた本宮大社にやっと辿り着きました。

神社ではまず手と口を清めます。「お伊勢参り」以来、私達はお参りの作法の達人になりました!(笑)

本宮には八咫烏の守護神が方々にありました。

こんな所にも!

まず入口の拝殿にニ礼二拍手一礼。

そしてこちらが上四社の本殿。御神体とは別に、大黒石と亀石と呼ばれる大日山で発掘された石を撫でると繁栄と長寿の御利益があるとか…。

神社はどこも桧川葺きの切り妻屋根で、厳かで凛とした雰囲気が漂います。

時間を気にしながら、熊野本宮大社のお参りを済ませ、急いで遅いランチを付近のお蕎麦屋さんで済ませて、最後の熊野速玉大社へ向かいます。

この日のランチ。肉うどんと稲荷寿司。関東とは大分味が違いました。伊勢のぶっかけ風うどんとも違うのでこの辺りは少し場所が変わると文化もすごく違うんですね。






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